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空飛ぶバスが生まれるバラ色の街

レンガづくりの街並みから航空宇宙産業年へ


スペインとの国境に接する南仏・ミディ=ピレネー地方。その首府であるトゥールーズは、古くから交通の要所として栄えてきた。特徴的なのは、赤土でつくったテラコッタやレンガを用いた建物が続く街並み。夕日を受けて輝く様子は、「バラ色の街」と呼ばれる由縁だ。

街の中心部を流れるガロンヌ川。河畔には赤レンガの建物が立ち並ぶ

しかし今、トゥールーズの代名詞となっているのは、エアバスを中心とした航空宇宙産業。エアバスやその事業に関連する企業の本社、工場、研究施設、さらに国立・民間の研究機関、大学、グランゼコール(フランスの高等専門教育機関)が集まっている。当然、トゥールーズの住民は何らかの形で航空宇宙産業に携わる人が多い。

現在のトゥールーズは、フランス第5の規模を持つ経済圏の中核である。しかし、実際に訪れて感じたのは、工業都市らしからぬ南仏らしい穏やかな気候と静かでのどかな雰囲気だった。
伝統ある街の空気を残しながら、最先端産業の街として発展する二面性。それこそが、この街の最大の特徴である。


陸路:パリ・モンパルナス駅からトゥールーズ・マタビオ駅までTGVで約5時間20分
空路:パリORY空港・CDG空港からトゥールーズ・ブラニャック空港まで約1時間20分