食を通じて子どもたちに“笑顔”を届ける

cross point 2025年2月25日

ベトナムの栄養・健康課題にアプローチする、森永乳業の幼稚園給食支援プログラム

近年、大きな経済発展を遂げているベトナム。右肩上がりに人口が増え、平均年齢は30代前半と若く女性の就業率が高いなど、世界でも高い成長力を示している国です。一方で、都市部と地方の格差は広がっており、地方ではインフラ問題や貧困、母子の衛生・栄養問題など、社会課題も多く残っています。

そうした中、森永乳業は2023年5月から、幼稚園給食支援プログラム「Smiles & Health for Children」を立ち上げ、国際NGOワールド・ビジョン・ジャパンの協力を得てベトナムの子どもたちの健康・栄養状態の改善に向けた取り組みをスタートしました。

商品提供だけでなく、国や地域に貢献できる活動も重要

「Smiles & Health for Children」を行うディエンビエン省トアンザオ郡は、首都ハノイから約570km離れた山岳地域。貧困率が50%と高く、家庭で十分な栄養を摂ることができないため、幼稚園で提供される給食が主な栄養源になっている子どもたちも多くいます。にもかかわらず、幼稚園の調理施設の衛生環境や、幼稚園スタッフの栄養に関する知識には大きな課題がありました。

森永乳業がベトナムでの育児用ミルクの輸出販売を始めたのは2010年。さらに2021年からは、ベトナム事業拡大のため現地企業を子会社化し、森永乳業ブランドの商品を現地で製造・販売する体制を整えています。ベトナムは森永乳業にとって、大きな可能性を持つ国。経済成長率が高いことに加え、コロナ禍を経て国民の健康志向が高まり、脂肪ゼロ・低糖のヨーグルトや、機能性を持つ乳酸菌を使った商品が広く支持されていることも要因のひとつです。

そんなビジネスチャンスあふれるベトナムですが、森永乳業には、ただ商品を提供する以上に力を入れていることがあります。「Smiles & Health for Children」の取り組みです。それは森永乳業が商品を販売して利益を上げるだけでなく、国や地域に貢献できる活動を行うことも、現地で受け入れてもらうためには重要だと考えているから。同プログラムは、2022年4月から推進しているサステナビリティ中長期計画2030のテーマのひとつ「食と健康」を実現する活動でもあります。森永乳業の創業100周年を機に掲げたコーポレートスローガン「かがやく“ 笑顔”のために」を踏まえ、ベトナムの子どもたちを“笑顔”にしたいという思いを込めたプロジェクト名となっています。

食と健康で貢献する「Smiles & Health for Children」プログラム

ベトナムの子どもたちを“ 笑顔” にしたいという思い

2023年5月から2024年4月にかけて行われた第1期プログラムでは、幼稚園の調理施設や給食用の設備の改善、教員や保健スタッフの栄養・衛生に関する知識とスキルの向上、教員や保健スタッフに対する子どもの栄養・健康の測定に関する知識と技術の強化を目指しました。また、2024年4月には2つの幼稚園に給食調理施設を建設・寄贈しました。

2024年6月からは第2期が進行中で、トアンザオ郡内の3園を新たに対象に加えるとともに、第1期の支援先では引き続き、子どもたちの健康・栄養状態や、教員や保健スタッフの栄養・衛生に関する知識・スキルのモニタリングとフォローアップを行っています。

「以前は水道がなく、薪で火を起こして調理を行うような環境だったのですが、水タンクやガスコンロを設置した衛生的な施設が完成し、テーブルや椅子、食器も揃った環境で子どもたちが笑顔で給食を食べているのを見た時、本当にこのプログラムを実施して良かったと感じました」と話すのは、海外事業本部 海外企画管理部 企画グループの齋藤千文さん。第1期で支援した園のスタッフが、配布したハンドブックを活用して地域のコミュニティ内で独自にワークショップを開催しているという報告も受けているそう。

「私たちの取り組みは地域の栄養課題すべてを劇的に改善できるようなものではありませんが、小さくても続けていくことが大切ですし、その積み重ねがより大きな課題解決につながると考えています」

森永乳業の海外事業本部では、こうしたベトナムでの活動をまとめたポスターを制作し、国内外の拠点に配布しています。ベトナムでの事業を軌道に乗せることを重視しつつ、社会に対する活動のあり方を模索し、積み重ねていくことで、将来的には事業と社会活動の両面での貢献につなげていくことを目指しています。

Morinaga Milkブランドのヨーグルトでこどもたちがメニュー開発
 
2023年10月にベトナムで開業した子どもの職業・社会体験施設「キッザニア・ハノイ」に、森永乳業がオフィシャルスポンサーとして「Dairy Café(デイリー カフェ)」パビリオンを出展しました。
ベトナムで製造販売しているMorinaga Milkブランドのヨーグルトを使って、健康でおいしいオリジナルメニューを開発する「Yogurt Expert(ヨーグルト エキスパート)」としての仕事を体験できます。森永乳業が100年以上の歴史の中で培ってきた技術や知見をもとにヨーグルトの健康価値を伝えているほか、子どもたち自らトッピングを考えるオリジナルヨーグルト作りも楽しめます。

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